現在のメンバー
教員・スタッフ
教授
飯島 慈裕
Yoshihiro Iijima
研究テーマ
自然地理学(気候学)をベースに、陸域の大気ー陸面相互作用や、水文・生態系への影響、人間社会との関わりに関する研究をしています。北半球寒冷圏の陸域、特に東シベリア・モンゴルを中心に、永久凍土地域の環境変化と人々の関わりについて、国内外の分野横断型の調査・研究を長く行っています。現地での様々な観測・調査手法に加えて、衛星リモートセンシングや地理情報解析を組み合わせた気候データ解析が主な研究手法になります。近年顕在化してきた環境変化を対象に、気候学・雪氷学・生態学・地形学・土壌学などの自然科学を軸に、農学や、文化人類学・人文地理学などの他分野と協働して、現地の研究者や住民などのステークホルダーを巻き込んだ『超学際』の枠組みで、変化を理解し、その知見を共有して新たな知とする方向性を考えます。
研究キーワード
気候変化、野外観測、大気陸面相互作用、リモートセンシング、永久凍土科学、フューチャー・アース
メール
yiijima[at]tmu.ac.jp([at]は@に変換してください)
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准教授
高橋 洋
Hiroshi G. Takahashi
研究テーマ
日本やアジアの天候や気候がどのように変化するのかを研究しています。たとえば、大雨や台風がどのような大気の流れで発生するのか、気温や雪の量が年ごとにどうして異なるのかを、人工衛星のデータやコンピュータによるシミュレーションを使って調べています。アジアモンスーンの流れも重要な研究対象で、その年ごとの変動が日本の気候にも大きく影響します。また、地面の湿り具合や大気中の汚れが気候に与える影響も調査しています。こうした気候の変化の背景を明らかにすることで、過去の気候の理解を深め、将来の変化を予測し、災害への備えに役立てることを目指しています。
研究キーワード
アジアモンスーン、降水特性と変動、気候システム、気候シミュレーション、大気水循環、季節進行
メール
hiroshi3[at]tmu.ac.jp([at]は@に変換してください)
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特任准教授
濱田 純一
Jun-Ichi Hamada
研究テーマ
アジアモンスーンの影響下の熱帯域、特に「海大陸」と呼ばれるインドネシアを主たる研究対象領域として、気候変動研究を進めています。これまで、インドネシアの研究者と連携し、ラジオゾンデや気象レーダーを用いた集中気象観測を実施し、豪雨などの気象災害をもたらす対流雲システムの発生環境などを調べてきています。また、長期間の気象データの解析を通して、モンスーン降水の季節変化やその長期変動の特徴、さらに、それらの生成メカニズムの解明を目指しています。
研究キーワード
熱帯気候学、海大陸、アジアモンスーン、対流雲システム、気象観測
メール
hamada[at]tmu.ac.jp([at]は@に変換してください)
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特任研究員
瀬戸 芳一
Yoshihito Seto
研究テーマ
夏季晴天日の関東平野における局地風系と気圧場および気温分布 東京都内で夏季に発生した短時間強雨時の地上風収束
研究キーワード
局地風系、海陸風、気温分布、短時間強雨、関東平野、観測データ、都市気候
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野津 雅人
Masato I. Nodzu
研究テーマ
①亜熱帯の離島における降水、②ドローンを用いた接地境界層内の気象観測が現在進めている主な研究対象です。
① 伊豆大島および八丈島において、既存の降水観測網を雨量計設置によって補強し、得られたデータを用いて、島内の降水の水平分布を 5 km程度のスケールで観測し気候学的特徴を解析しています。また、それ以外の島についても既存観測網のデータを使って、衛星観測を元にした全球降水量データセットGSMaPの検証を行っています。このような検証解析はヴェトナムの東方海域でも行っています。このような検証解析は、海洋上の台風による降水量の把握や世界全体の海洋での水循環の理解にも繋がると期待されます。
② 産業用ドローン(重量 5 kg程度)やスポーツドローン(重量 1 kg程度)に気象測器を搭載して、地上高度 100 m以下の接地境界層における気温・湿度の鉛直分布の観測を行っています。1時間おきに飛行を行い、接地境界層の日変化を主な対象として観測を行っています。
研究キーワード
大気科学、気象学、気候学、降水、気温逆転層、季節進行、対流圏の熱収支、大気境界層、亜熱帯、島嶼、ドローン気象観測
メール
nodzum[at]tmu.ac.jp([at]は@に変換してください)
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北林 翔
Sho Kitabayashi
研究テーマ
大気中を漂う微粒子エアロゾルが引き起こす気候変動について、気候モデルシミュレーション出力を用いて調べています。特に人間活動により放出される人為起源エアロゾルや、大規模な火山噴火により成層圏下層に送り込まれる火山性エアロゾルによる気候影響に関して研究を進めています。
研究キーワード
エアロゾル、気候変化、気候システム、気候モデルシミュレーション、人為起源エアロゾル、火山性エアロゾル
メール
kitas[at]tmu.ac.jp([at]は@に変換してください)
RA
松﨑 祐太
Yuta Matsuzaki
メール
y.matsuzaki[at]tmu.ac.jp([at]は@に変換してください)
学生
博士課程
D1
杉浦 冬悟
研究テーマ
熱帯域の大気循環・水蒸気・雲・降水などの気象現象と気候システムに関心を持っています。特に、降水を伴う数千kmスケールの大規模な雲の集まりが、インド洋から太平洋の赤道域を東へ進む現象であるマッデン・ジュリアン振動(MJO)がメインテーマです。具体的には、MJOの月による振る舞いの違いや、太平洋に到達する前に対流活動が衰退してしまうMJO事例の特徴・要因などについて研究しています。
MJOは熱帯で最も卓越する季節内変動(雨が多い時期と少ない時期が30〜60日程度の周期で交互に訪れる)で、インドネシアなどの通過域となる地域の日々の天気に直接大きな影響を及ぼします。これに加えて、MJOはアジアの季節の移り変わり(モンスーン)や、熱帯低気圧の発生・発達、エルニーニョ現象の変調などにも大きく影響することが知られており、日本や欧米などを含む中緯度温帯域の天候にも間接的に影響します。このようにMJOは重要な現象でありながら、その発見から50年以上経った現在においても理解は不十分なままです。わからないことは多いですが、そこにやりがいや面白さを感じます。
メール
sugiura-togo[at]ed.tmu.ac.jp([at]は@に変換してください)
修士課程
M2
田倉 遥生
研究テーマ
テレビや新聞でよく目にする天気図くらいの広がりを持った現象に興味があります。その中でも、大気中の大量の水蒸気を、長さ数千kmにもわたる細長い形で輸送する現象(大気の川)について研究しています。特に、東アジア域の温帯低気圧との関わりに注目し、大気の川を形成するメカニズムの考察を進めています。
メール
takura-haruki[at]ed.tmu.ac.jp([at]は@に変換してください)
田中 達也
研究テーマ
関東の降雪に興味をもち、冬季の降水がどのようなときに多くなるのかを調べています。降水の原因となる低気圧はどんなときに多く発生するのか、雨ではなく雪になるときはどんなときなのかというように、複数の視点から調査しています。大陸スケールの年々変動という比較的大きな時空間スケールの環境が関東の降雪にどのように影響するのか、あるいは影響しないのかということに疑問をもっています。関東の降雪についてはこれまで多くの事例解析の研究がありますが、統計的にみたものは少ないと思います。そこで気候学的に関東の降雪や低気圧を調べてみようと試みています。
土屋 日菜
研究テーマ
近年、ニュースなどでも大きく取り上げられている「線状降水帯」という現象に関心を持っています。線状降水帯による被害は日本各地で発生していますが、特に被害の大きい九州地方を対象に、機械学習を用いて線状降水帯の発生予測を試みています。
メール
hina-tsuchiya[at]ed.tmu.ac.jp([at]は@に変換してください)
三芳 拓葵
研究テーマ
ロシアのシベリア地方、特にレナ川流域において、降水が強化される要因を調べています。近年、気候変動に伴って、シベリアでは極端現象の発生数の増加が確認されています。そこで、私は大気による影響だけでなく、地表面状態も考慮した研究を進めています。
横山 さくら
研究テーマ
夏期における雨粒の大きさと個数(雨滴粒径分布)の時間変化について研究をしています。大学の屋上に気象観測機器を設置し、雨粒の観測を行い、複数の降水事例から雨滴粒径分布の違いをもたらす要因について考察しています。地上で観測を行うことで、上空で起こっている水蒸気の凝結といった物理過程の理解に繋がると考えています。
M1
荒金 元晴
研究テーマ
日々のニュースや天気予報で取り上げられる「猛暑日」や「熱帯夜」といった現象に注目し、都市ごとに夏の暑さがどのように感じられるのかを比較しています。特に、都市部で顕著に見られるヒートアイランド現象が、人々の不快感にどう影響するのかに焦点を当てています。地表面温度と湿度の衛星データをもとに不快指数を算出し、その分布を地図で可視化することで、都市ごとの特徴を明らかにしたいです。
Gereljargal Dariimaa
研究テーマ
モンゴルの永久凍土地域における晩秋・初冬の降水量と土壌温度変化の関係について研究をしています。初冬の降水は土壌水分を増加させ、積雪下の土壌温度を安定させる役割を果たしています。温暖化と降水量の両方が永久凍土を減少させますが、温暖化の方がより強い影響を及ぼすと言われています。本研究では、晩秋・初冬の降水量の変化が永久凍土にどのような影響を与えるかを調べていきたいです。
関谷 優樹
研究テーマ
関東地方で夏季午後に発生する局地的雷雨について研究しています。特に、雷が活発な領域と強雨域との空間スケールの関係性や、雷活動の活発化(Lightning jump)から竜巻や豪雨の発生を予測する研究に力を入れています。
メール
sekiya-yuki[at]ed.tmu.ac.jp([at]は@に変換してください)